片平まつりでの金研一般公開

 

2002年10月12日(土)、13日(日)の両日、片平まつりが開催されて、東北大学片平キャンパスは2年振りに一般に公開されました。これに金研も参加し、所内各部門では各々の公開テーマにより展示や公開実験などが披露され、今までの一般公開の中で最高の1500人以上の人出を記録しました。 
当センターの公開テーマは「スーパーコンピュータと高速ネットワークによる材料設計支援」ということで、スーパーコンピュータの持つ高速演算性能とそれを生かすための高速ネットワークに関してアピールし、それらがどのように役立っているかを一般の方々にご理解頂けるよう計画しました。ブースでは一般の方にわかりやすいように、スーパーコンピュータと高速ネットワークの存在意義、またそれらと一般に普及しているパソコンや電話回線を使ってのネットワークとの違いのパネル説明に始まり、さらに一般ネットワークと高速ネットワークの体感コーナー、実験とシミュレーションの比較コーナーを設置しました。

一般ネットワークと高速ネットワークの体感コーナーでは、テレビ会議システムを用い、別の部屋に設置したカメラからの中継映像を56kbpsの遅い回線と100Mbpsの高速回線とで比較しました。電話回線経由でのほとんど使い物にならないとぎれとぎれの映像と割れた音声に比べ、高速ネットワーク経由での鮮明な映像とリアルな音声は来場者に未来のコミュニケーションの形を実感させました。また子供たちはテレビ電話のような離れた場所とのコミュニケーションをとても喜び楽しんでいました。このシステムは、国内材料研究所間で使われ始めているものと同様の性能で、我々が日常、研究者の支援を行っているものを公開しました。

 また実験とシミュレーションの比較コーナーでは一般の方に馴染み深い簡単な例として、材料の変形、煙の流れ、電磁石の作る磁力線のそれぞれのシミュレーションと実験を並べて示して、結果が同じになる点を来場者に認識して頂きました。子供たちは実験で起こる現象そのものに興味を示し、中高生以上では実験結果と計算結果の一致に多くの方が驚嘆されていました。シミュレーションの必要性、有用性、発展性についてよいアピールとなったことでしょう。

 

 

                     実験                             シミュレーション

 

 

    

 









ブースで実演した煙の流れ方を調べる実験とそのシミュレーションの対比